本革にしか見えない!?脱衣所でも使えるレザリーフック

車の内装から着想を得た、シックな空間のためのフック。

高級車のレザーシートを思わせるようなカッコよさとシックな雰囲気を兼ね備えた、フックPXB-LE05-111型レザリーシックシリーズ。
脱衣所などの水が掛かる場所でも使用できるように開発されたこのフックは、変色が心配される本物の革をあえて使用せず、金属に塗装を施して革のような質感を表現しています。
今回は設計者がこだわったポイントや苦労したことなど、開発秘話をご紹介します。

本革らしさの追求1:素材選び

最終的には金属(亜鉛合金)で製造することになりましたが、当初はシリコーンゴムの使用を検討していました。しかしどうしてもゴムっぽさが消えず、本革に見えなかったため素材を亜鉛合金に変更することにしました。
結果として、塩水噴霧試験もクリアするほどの耐久性のあるフックになり、多少水が掛かる場所や湿気のある場所でも安心してお使いいただけるレザー調のフックになりました。

本革らしさの追求2:塗装のヒビ割れ具合とカラーリング

あえてヒビ割れを起こさせる塗装技術を用いて、レザー独特のシボ感を再現しています。
この技術は古くからあるものですが、ヒビの細かさをコントロールすることが難しく、何度も何度も試作を重ねて実際のレザーの質感・テクスチャーを再現しました。
カラーリングも3色展開していますが、初回の試作は緑っぽくなってしまうなど革らしい色合いの再現にも苦労しました。

土台部分のこだわり:細かなRを組み合わせて絶妙な形状に

土台部分はCADソフト上で直線で設計して試作を行ってもわずかに外側に膨れて見えてしまったため、図のように複雑にRを組み合わせて形づくりました。
革部分の形状も含めて、フォルムが固まるまでに1回10〜20案の方向性を絞る工程を数回、そこからさらに微妙な違いをつけた数案で細部を詰める工程も行い、合計で100案ほどを経て完成しました。

設計者は当時を振り返り、フォルムとしての設計の難しさもさることながら、塗装や仕上げのコントロールなど製造の難しさを痛感したフックだったと語っていました。
スガツネ工業では、レザリーシックシリーズ以外にも意匠性にこだわり尽くしたフックを多数取り揃えています。一部の製品はショールームで実物をご覧いただけますので、ぜひご来場ください。

製品情報

フック PXB-LE05-111型 レザリーシックシリーズ

フック PXB-LE05-111型 レザリーシックシリーズ

 

  • 革調のテクスチャと色ごとに仕上げを変えた金属のコントラストが美しいモダンなデザインです。
  • 高級感ある本革の風合いを再現しつつ、本革に比べ、水や汚れに強い材質のため使う場所を選びません。

※2023年9月7日時点の内容です。